もう会えない君。
一瞬にして廊下は悲鳴に似た甲高い声に包まれた。
「嘘でしょ!?」「彼女作らないんじゃなかったの!?」
廊下は一気に悠の話で持ち切りとなった。
一斉に質問攻めが始まり、悠は溜息を吐いた。
何事かと興味津々に各クラスから人が出て来て騒ぎ始めたから、更に面倒な事になったなと思い、私の口からも自然と溜息が零れた。
面倒な事は嫌いだ。
ましてや注目を浴びるなんて、もっと嫌。
でも…
これも悠の為か。
なんて思っていても質問は飛んでくる一方で止む気配はない。
悠は質問に答える事はしなかった。
どんな言葉が来ても無言で何も言葉を返さないでいた。
…ある人の発言を除いて。
「悠くん、なんでこんなブスと付き合ってんの!?」
その言葉にだけは反応を示した。
何を言われても答えなかった悠がこの言葉だけには反応した。