Strawberry & Happy Birthday

「ど、どうしてそんなこと…言うんですか…」



「お前の強がりは見飽きてるからな。…本当は不安でしょうがないんだろう?」







ずるい。



ずるいずるいずるい。



課長はホントに…!



わかっててそんなこと言うんだから。




こんな風に優しくして…っ。







不安がないわけないじゃない。



むしろ不安で押しつぶされそうなんだから。




両親と向き合うって決めた覚悟さえもたやすく奪い取られていきそうなくらい不安のほうが大きい。






もし。



もし母さんの最期の言葉がウソだったなら。




事故じゃなくて、本当は、父さんの後を追って死のうとしたんじゃないか-?




私の命なんて最初からどうでもよかったんじゃないかって…-。





そんなことばかりが頭に浮かんで…。





だからこの間、課長の前であんなに大泣きしちゃったんだ。





あのままだと、潰れちゃいそうだったから。




でも課長が何も言わずにただ思いっきり泣かせてくれたから、だから覚悟ができたのに。




不安を心の底に押し込んで。







なのに、どうしてそんなこと言うの?



どうして課長は見抜いちゃうの?



気づかないふりでもしてくれたらいいのに。






そうやって、優しくなんかして…っ。




縋り付きたくなっちゃうじゃんか。




そんなことしたらだめなのに。





課長に、迷惑かけるだけなのに…!

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