Strawberry & Happy Birthday
「…それで、お父さんはなんて答えたんですか?」
「親父は俺にはっきり言った。『お前は俺とお母さんが望んで生まれてきた命なんだ』ってな」
その言葉を俺は信じ切れなかった。
だって、俺の中の母親は俺を全く必要としてなかったからな。
俺は本当にここにいてもいいのかって真剣に悩んだ。
俺のために弱っていく親父を見ていられなかったから。
そんな時、俺の一番そばにいた幼馴染がはっきり言った。
-「そんなこと考えたって今更どうしようもないでしょ!?あんたは今ここにいるんだから」-
-「お前は今の親父を見てないからそう言えるんだよ!あんな必死で死に物狂いで働く親父をもう見てらんねえんだよ…!」-
-「だからでしょ!あんたのお父さんがあんたのために毎日一生懸命働いてるのは知ってる。
だからこそあんたがそばにいて一番にその姿を見てないといけないんじゃない!あんたが一番お父さんを支えてあげないといけないんじゃない!
それなのに、自分はいなくなったほうがいいだの、生まれてこなきゃよかっただの…!そんなくだらないことをグチグチと…!
バッカじゃないの!?お父さんに謝んなさい!!」-
そう叱られて、親父の会社まで引きずられて謝りに行かされた。
そう思うとあいつの…由香の行動力は昔っからぶっ飛んでたな。
「…すごいですね、由香さん」
すごいって言うより強い。
だからこそ、由香さんはあんな風に課長への想いを貫けたんだな…。