Strawberry & Happy Birthday

「けど、その言葉で救われた。俺は今まで何考えてたんだって。親父に謝りながらそう思った。…だからお前も一人で抱え込むな。ただでさえお前は長倉のこととか背負い込んでんでんだ。これ以上は背負いきれねえだろうが」



「…そ、そんなこと…」



「そんなことあるんだよ。自分じゃ気づいてねえだけで、お前はもういっぱいいっぱいなんだよ」






…いっぱいいっぱい…か…。










「…いざって時に頼れるのは自分の力だけだ。一人で立てるくらいの、自分を守れるくらいの強さは身につけろ。そう、昔からじじいに言われて育ちました。…でも私、その意味を長年とり間違えていたんですね」






自分の身は自分で守れ。



じじいの口癖だった。



でもじじいは一人で生きていけなんて言ってない。



他人に頼るなとも言ってない。




それなのに私は何をどう勘違いしてたんだろう。



人に頼ることは自分の弱さをさらけ出すことだって思ってた。



私はいつだって上辺だけの強さを求めてた。



だから知聡の想いにも強さにも気づけなかった。





私ってホントばかだな…。














「…あの、課長。今更なんですけど…一緒に来てくれますか?」






上辺だけの強さなんてもう要らない。



泣きたいときには泣ける強さを、どうしようもない時には助けてって言える強さを私は持ちたい。



だから…。







「…ったく、ホント今更だな。一緒に行くに決まってんだろ」







そう課長は微笑んで私の頭を撫でた。

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