何千年の夏休み


『とりあえず担当医呼んでくるから、待っててね。』


冷静さを保つものの何処か急いでいる様子で踵を返し病室を後にする兄を見送ると、再び天井へ視線を戻した。



……お母さんは?


疑問に思う。


あの母親はどうなったんだろう


退院すれば又あの家へ帰らなくちゃいけないのか…



―ピッピッ…



色々と頭を動かしていると今更気づく機械の音。



…この音は…聞いた事がある。


良くドラマとかで見る心電図の音。



…私?


視線を移し、顔を逸らすと自分の隣を見てみた。



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