ナルシー少年☆蛍斗くん
蛍斗には聞こえてるはずだ。
何故来ないんだろう。
私と女の子は睨み合ったままだ。
少し私が負けてるような気がする。
ケンカするために来たんじゃないんだけどな・・・
ただ、蛍斗の王子様具合が気になってて、後、あわよくば皆に普段の蛍斗をばらしてとか考えていた。
「蛍斗ぉ、知り合い?」
目のクリッとした可愛い女の子が、奴にそう聞くのが聞こえてきた。
「知らない。」
はい!?
「あっちは知っているみたいだけど?」
「知らない。」
奴はこっちを見ようとしない。
このまま知らない人の振りするつもり?
何で・・・?
毎日のように家に来てるくせに。
他人の振りするとか・・・
なんで・・・・・・?
ウザいくらいいつもひっついてくるくせに。
もしかして・・・
私と知り合いだってことが恥ずかしい、とか?
まさか・・・違うよね?
なんで⁉
なんで?
散々私の事振り回しておいて!!
なんでー!!!!!!!!
私はカッと血が上るのがわかった。
だがもう止められない。
.