ラヴァーズ・インザ・ダストボックス

Memory00 天使のリボルバー


僕が彼女を待ちながら考えることは、いつも別れ際のことだ。

次に会えるのはいつだろうか? 会う前から、そんなことばかり考えてしまう。


約束の場所に現れた彼女が、僕に笑顔を見せてくれる。

それだけで、たったそれだけのことで、もう僕は、どうしようもなく彼女を抱きしめてしまいたくなる。

かなりの重症なんだ。


僕が溜め息をつくのを見た友人は「幸せが零れるよ」なんて言っていたけれど、溜め息をつくことさえも彼女を想う理由になると信じていた。
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