*俺様教師×天然生徒*


沈黙を破って話したのは先生。

「ま。こっちおいで?」

「あ…はい……。」


先生が近い…。


なにこの距離…。


「あいつのことどう思ってんの?」

「……あいつ…?」

「山本。」

「…私……好きな人いるから…。」


びっくりした顔の先生。


まさか言うとはおもわなかったんでしょ?


みるみる赤くなる先生の顔。


「もぅ…知らん〜…。」

「えっ?!……んっ……」


唇に暖かい感触…。


私…先生とキスしてる…。


「ちょっ…せん…せ……んっ……」


舌が入ってきた…。


「ごめん…も…ちょい…」


頭が真っ白…。


すごいキスされてる…。


頭ではダメだってわかってるのにそれを拒めない自分…。


やっと離してくれた先生。


「………な…なんで…?」

「……今のが…俺の気持ちってゆうたらズルい…?」

「……それって……」

「この前の返事していい?」


優しい表情の先生。


コクんと頷いた。


「……お前はずっと俺の特別な生徒やった。好きやったよ?でもそれは生徒として。」


やっぱりそうなんだ…。


私は生徒だもんね…。


「でも今は違う。どっかの馬鹿からとられへんかビクビクしてるし。」

「え……。」

「俺がお前に対する『好き』とお前が俺に対する『好き』は一緒なんやろな〜…」

「……っく……」


一度流れた涙は止まることはなくて…。


その涙を真っ赤な顔した先生が拭いてくれる。






< 48 / 125 >

この作品をシェア

pagetop