*俺様教師×天然生徒*
「この前…雫に私のことなら気にしないでって言われた…。」
「えっ…?」
「パパはモテるから彼女いるんじゃないの?って…」
それは俺も思う。
この人はほんまにかっこいい…。
33歳には見えへん若さ…。
その上あの有名会社の社長なんやから…モテへんわけがない。
「俺好きな人いてんだよ…。」
「…………」
上を向いて少し笑う竜司さん。
「33年間…ずっと一人の女しか見えねーの!」
そういって畳の部屋の仏壇を愛おしそうに見つめた。
「それって…」
「そ。生まれてからずっと。今も莉華しか見えねーんだよ…」
ヤバい…グッと来た…。
竜司さんがどれだけ莉華さんを想ってんのかが痛いほど伝わってきた。
俺泣きそう…。
「…っく…」
後ろから聞こえてきた泣き声。
雫やと気づくのに時間はかからんかった。