『霊魔伝』其の壱 木の章
プレハブ小屋に向かうとすると小太郎が戻ってきた。
《零次朗、話を聞くことができた。わかったのは、あの霊魔、このプレハブ小屋で殺されたけど、死んだことに気がついていない。身体はここではないところに隠されており、未だに供養されていないため、ここで死んだ瞬間のまま縛られているのだ。追っかけてきて殺したのは担任。そして大事な話を伝えたいという相手は、彼女のお姉さん里見恭子。》
「えっ、里見恭子って言うと、塩原先生の友だちで交通事故にあって亡くなったという。」
偶然なのか近くで救急車のサイレンが鳴っている。何処かで交通事故でもあったのだろうか。だが、そんな思いも小太郎の話に消された。
《そうだ。田嶋理恵子と里見恭子は姉妹なんだ。ただ両親が離婚して田嶋が母親の名字、里見が父親の名字らしい。離婚の原因は父親の暴力。離婚してから母親はずっと居場所を隠していたらしい。しかしその父親が偶然田嶋理恵子の担任になった。父親は理恵子を引き取りたいと言ったが、理恵子はことわり続けた。とうとう言うことを聞かない理恵子を勢いあまって殺してしまったのだ。そして、母や恭子までも殺しかねない勢いなので、それを仲が良かった姉に知らせなければと言うことだ。》
「でも、少しおかしいな。教師までやっている人が、我が子を手に掛けるなんて。そこまでできるものかな、人として。」
《そうだ。零次朗、これはおそらく塩原淳子に祟るあの蛇の霊魔の仕業だ。優しかった父親が、突然人が変わったように暴力を振るい始めたというのは、霊魔が裏で操っているんだ。姉の恭子は父親が離婚しても、母や妹に危害が及ぶかも知れないと心配し、見守るために父親について行ったらしい。》
「話をまとめるとつまり、塩原先生に祟ろうとしたが、守り猫のチャミがいるためできず、仲のいい里見恭子の家族に目を付けたと言うことか。」
《そうだ。元々父親は心に隙があったのだろう。心身共に操られてしまったのだ。》
「小太郎、父親はその後何処に行ったのだろう。母親やお姉さんはどうなったのかな。」
《きっと、蛇の霊魔のところだ。田嶋理恵子の身体もそこにある。》
「では、蛇の霊魔を捜すことが一番だな。」
《零次朗、話を聞くことができた。わかったのは、あの霊魔、このプレハブ小屋で殺されたけど、死んだことに気がついていない。身体はここではないところに隠されており、未だに供養されていないため、ここで死んだ瞬間のまま縛られているのだ。追っかけてきて殺したのは担任。そして大事な話を伝えたいという相手は、彼女のお姉さん里見恭子。》
「えっ、里見恭子って言うと、塩原先生の友だちで交通事故にあって亡くなったという。」
偶然なのか近くで救急車のサイレンが鳴っている。何処かで交通事故でもあったのだろうか。だが、そんな思いも小太郎の話に消された。
《そうだ。田嶋理恵子と里見恭子は姉妹なんだ。ただ両親が離婚して田嶋が母親の名字、里見が父親の名字らしい。離婚の原因は父親の暴力。離婚してから母親はずっと居場所を隠していたらしい。しかしその父親が偶然田嶋理恵子の担任になった。父親は理恵子を引き取りたいと言ったが、理恵子はことわり続けた。とうとう言うことを聞かない理恵子を勢いあまって殺してしまったのだ。そして、母や恭子までも殺しかねない勢いなので、それを仲が良かった姉に知らせなければと言うことだ。》
「でも、少しおかしいな。教師までやっている人が、我が子を手に掛けるなんて。そこまでできるものかな、人として。」
《そうだ。零次朗、これはおそらく塩原淳子に祟るあの蛇の霊魔の仕業だ。優しかった父親が、突然人が変わったように暴力を振るい始めたというのは、霊魔が裏で操っているんだ。姉の恭子は父親が離婚しても、母や妹に危害が及ぶかも知れないと心配し、見守るために父親について行ったらしい。》
「話をまとめるとつまり、塩原先生に祟ろうとしたが、守り猫のチャミがいるためできず、仲のいい里見恭子の家族に目を付けたと言うことか。」
《そうだ。元々父親は心に隙があったのだろう。心身共に操られてしまったのだ。》
「小太郎、父親はその後何処に行ったのだろう。母親やお姉さんはどうなったのかな。」
《きっと、蛇の霊魔のところだ。田嶋理恵子の身体もそこにある。》
「では、蛇の霊魔を捜すことが一番だな。」