『霊魔伝』其の壱 木の章
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。零次朗は教室に戻ると、百合を探した。百合はまだ教室に戻っていない。席に着くと間もなく次の授業の教師が入ってきた。次は英語で担当は淳子のはずだったがきたのは別の教師だった。
「本来なら、塩原先生の授業ですが、このクラスの永田百合さんが階段から落ちて救急車で運ばれました。塩原先生は担任と言うこともあって、病院まで付き添っていきました。」
「先生。永田さんの具合はどうなんですか。」
誰かが聞いた。
「命には別状ないようだが、足の骨を折っているようだ。詳しいことは、塩原先生が帰ってから報告してくださるだろう。」
「永田さんが、階段から落ちたって。まさかと思うが、小太郎、様子を見てきてくれ。病院はわかるか。」
零次朗は小太郎に頼んだ。小太郎は頷いた。
《わかる。気配をたぐっていけば。もしかすると、蛇の霊魔の災いかも知れないから、零次朗も充分気を付けろ。》
小太郎は窓から外へ出た。
授業が全て終わっても、淳子は帰ってこなかった。零次朗は職員室へ行って、百合の運ばれた病院を聞いた。町外れにある大きな私立病院だった。バスを乗り継いで行けば、四十分で着くところだ。以前に妹の彩花が、具合が悪いというので連れて行ったことがあった。病院に着くと受付に向かった。
「あの、階段から落ちて足を骨折した永田百合という女の子が、救急車で運ばれてきて入院したんですけれど、病室はどこですか。」
零次朗は聞いた。受付の女性がパソコンを操作した。
「永田百合サンですね。新館四階の四〇五号室ですね。この廊下の突き当たりにあるエレベーターを使用してください。」
「四〇五号室ですね。ありがとうございます。」
言われたとおりエレベーターに向かい、四階へあがった。百合の病室はすぐにわかった。病室をのぞくと、六人部屋だった。少し緊張しながら病室に入ると、窓側のベッドの脇に淳子が座っていた。零次朗は近づくと声を掛けた。
「先生。」
「あ、小早川君。来てくれたの。今永田さんは眠っているわ。」
「具合はどうなんですか。」
「足首を複雑骨折しているらしいの。しばらくは歩けないみたい。」
「本来なら、塩原先生の授業ですが、このクラスの永田百合さんが階段から落ちて救急車で運ばれました。塩原先生は担任と言うこともあって、病院まで付き添っていきました。」
「先生。永田さんの具合はどうなんですか。」
誰かが聞いた。
「命には別状ないようだが、足の骨を折っているようだ。詳しいことは、塩原先生が帰ってから報告してくださるだろう。」
「永田さんが、階段から落ちたって。まさかと思うが、小太郎、様子を見てきてくれ。病院はわかるか。」
零次朗は小太郎に頼んだ。小太郎は頷いた。
《わかる。気配をたぐっていけば。もしかすると、蛇の霊魔の災いかも知れないから、零次朗も充分気を付けろ。》
小太郎は窓から外へ出た。
授業が全て終わっても、淳子は帰ってこなかった。零次朗は職員室へ行って、百合の運ばれた病院を聞いた。町外れにある大きな私立病院だった。バスを乗り継いで行けば、四十分で着くところだ。以前に妹の彩花が、具合が悪いというので連れて行ったことがあった。病院に着くと受付に向かった。
「あの、階段から落ちて足を骨折した永田百合という女の子が、救急車で運ばれてきて入院したんですけれど、病室はどこですか。」
零次朗は聞いた。受付の女性がパソコンを操作した。
「永田百合サンですね。新館四階の四〇五号室ですね。この廊下の突き当たりにあるエレベーターを使用してください。」
「四〇五号室ですね。ありがとうございます。」
言われたとおりエレベーターに向かい、四階へあがった。百合の病室はすぐにわかった。病室をのぞくと、六人部屋だった。少し緊張しながら病室に入ると、窓側のベッドの脇に淳子が座っていた。零次朗は近づくと声を掛けた。
「先生。」
「あ、小早川君。来てくれたの。今永田さんは眠っているわ。」
「具合はどうなんですか。」
「足首を複雑骨折しているらしいの。しばらくは歩けないみたい。」