『霊魔伝』其の壱 木の章
「そうですね。もし錦部が生きていればおそらく七十歳。松尾の方は三十過ぎですね。しかし錦部という人物は、零次朗君のように不思議な力を持っていたようです。年齢を誤魔化すなんて簡単だったのでしょう。自分の身に危険が迫ると知り、松尾俊之という別の人物に成り済まし、信者である里見家に入り込んだようです。人を助ける力を与えられていながら、邪悪な方向で使ってしまったのですね。もしかすると、殺された母親は、松尾の正体に気づいたのかも知れません。」
突然電話が鳴った。国安が受話器を取った。
「はい、国安ですが。」
国安は相手の話を聞いている。
「えっ、それは本当ですか。ではすぐに伺いましょう。」
受話器を置くと零次朗に向かって言った。
「例の公園での地磁気が大きく乱れており、電波障害まで起きているようです。
緊急調査をするので来て欲しいと言うことです。行きますか。」
「もちろんです。」
二人は幽霊屋敷を後にした。
公園に近づくにつれ、胸騒ぎが大きくなってくる。小太郎がいないので不安を感じた。公園に着くと数人の男たちが測定機器を設置しているところだった。中の一人が気づいて言った。
「先生、来ていただいてありがとうございます。」
「いや、連絡をくれて良かったですよ。こちらは助手の零次朗君。」
「初めまして、小早川零次朗です。」
「貴方が零次朗君ですか。国安先生からお話は伺っています。気象庁の関口です。宜しくお願いします。」
「関口君、それでどんな具合ですか。」
国安は測定機器をのぞき込みながら言った。
「これを見てください。昨日から今日にかけての地磁気変動のグラフです。異常な変動と増幅が記録されています。しかも公園の近隣では電波障害が起きており、携帯電話が繋がらないという苦情や、テレビの映りが悪くなったという事例も多く発生しています。」
「そうですか。それで原因は特定されたのですか。」
関口は首を振った。
「いいえ、地磁気が乱れるような要因は、考えられません。地理的条件も気象的条件も。そこで、地磁気を乱す元を探るため、測定をしようと思っています。」
「このままでは、どうなるのですか。」
零次朗は聞いた。
突然電話が鳴った。国安が受話器を取った。
「はい、国安ですが。」
国安は相手の話を聞いている。
「えっ、それは本当ですか。ではすぐに伺いましょう。」
受話器を置くと零次朗に向かって言った。
「例の公園での地磁気が大きく乱れており、電波障害まで起きているようです。
緊急調査をするので来て欲しいと言うことです。行きますか。」
「もちろんです。」
二人は幽霊屋敷を後にした。
公園に近づくにつれ、胸騒ぎが大きくなってくる。小太郎がいないので不安を感じた。公園に着くと数人の男たちが測定機器を設置しているところだった。中の一人が気づいて言った。
「先生、来ていただいてありがとうございます。」
「いや、連絡をくれて良かったですよ。こちらは助手の零次朗君。」
「初めまして、小早川零次朗です。」
「貴方が零次朗君ですか。国安先生からお話は伺っています。気象庁の関口です。宜しくお願いします。」
「関口君、それでどんな具合ですか。」
国安は測定機器をのぞき込みながら言った。
「これを見てください。昨日から今日にかけての地磁気変動のグラフです。異常な変動と増幅が記録されています。しかも公園の近隣では電波障害が起きており、携帯電話が繋がらないという苦情や、テレビの映りが悪くなったという事例も多く発生しています。」
「そうですか。それで原因は特定されたのですか。」
関口は首を振った。
「いいえ、地磁気が乱れるような要因は、考えられません。地理的条件も気象的条件も。そこで、地磁気を乱す元を探るため、測定をしようと思っています。」
「このままでは、どうなるのですか。」
零次朗は聞いた。