『霊魔伝』其の壱 木の章
呪文を唱えて、精神を集中した。零次朗の耳から雑音が消えた。すると心の中に公園に集う霊魔たちの声が聞こえてきた。様々な声が聞こえてきた中で、特に怒りや恨みを持つ声を探った。いくつかの声が見つかった。言葉にはならない叫び声のようなものだった。
《ガルルラルウウ、ガガギャギャ》
《ドドロドグルドド、ジャグリュベン》
零次朗にも意味不明であったが、その声の中に邪悪な念がこもっていた。その声の合間に聞き慣れた声が混ざった。
《零次朗、俺だ。今から会いに行く。危険が近づいている。俺が行くまで無理するな。》
小太郎だった。小太郎は永田百合の所にいるはずだった。
「小太郎、永田さんは大丈夫か。」
《大丈夫だ。それより、街中の邪気が零次朗の周りに集まっているぞ。》
零次朗も刻々と公園内の霊気が濃くなっているのを感じていた。気が付くと、息が白く見えるまでになっている。まるで真冬のような寒さを感じる。測定を始めている人たちも異変を感じているようだ。国安が近づいてきた。
「零次朗君、何か変ですね。気温の低下が急すぎます。それに測定機器がうまく動作しなくなっています。磁気が強すぎて、誤作動しています。」
「先生、もしかすると皆さんをこの公園から避難させた方がいいかも知れません。悪い予感がします。」
「しかし、このまま放っておけません。何か良い考えはありませんか。」
「今、小太郎がここにやってきます。俺にはここにいる霊魔たちの声が聞こえるけど、何を言っているかわかりません。小太郎なら解るかもしれません。」
「そうですか。もう少し様子を見ることにしましょう。」
「これ、どこまで役に立つかわからないけど、持っていてください。」
零次朗はポケットから霊符を出して渡した。邪気を払う霊符だった。
「ありがとう。」
そういうと国安は関口たちの所へと戻った。
その後ろ姿を見ると霊符の威力で霊魔が、
国安から距離を置いているのが零次朗にはわかった。
「小太郎、聞こえるか。」
零次朗は心の中で、呟いた。
《ガルルラルウウ、ガガギャギャ》
《ドドロドグルドド、ジャグリュベン》
零次朗にも意味不明であったが、その声の中に邪悪な念がこもっていた。その声の合間に聞き慣れた声が混ざった。
《零次朗、俺だ。今から会いに行く。危険が近づいている。俺が行くまで無理するな。》
小太郎だった。小太郎は永田百合の所にいるはずだった。
「小太郎、永田さんは大丈夫か。」
《大丈夫だ。それより、街中の邪気が零次朗の周りに集まっているぞ。》
零次朗も刻々と公園内の霊気が濃くなっているのを感じていた。気が付くと、息が白く見えるまでになっている。まるで真冬のような寒さを感じる。測定を始めている人たちも異変を感じているようだ。国安が近づいてきた。
「零次朗君、何か変ですね。気温の低下が急すぎます。それに測定機器がうまく動作しなくなっています。磁気が強すぎて、誤作動しています。」
「先生、もしかすると皆さんをこの公園から避難させた方がいいかも知れません。悪い予感がします。」
「しかし、このまま放っておけません。何か良い考えはありませんか。」
「今、小太郎がここにやってきます。俺にはここにいる霊魔たちの声が聞こえるけど、何を言っているかわかりません。小太郎なら解るかもしれません。」
「そうですか。もう少し様子を見ることにしましょう。」
「これ、どこまで役に立つかわからないけど、持っていてください。」
零次朗はポケットから霊符を出して渡した。邪気を払う霊符だった。
「ありがとう。」
そういうと国安は関口たちの所へと戻った。
その後ろ姿を見ると霊符の威力で霊魔が、
国安から距離を置いているのが零次朗にはわかった。
「小太郎、聞こえるか。」
零次朗は心の中で、呟いた。