永遠の約束-聖母の涙-
そう言うと、先に村田は部屋の中から続いている扉に手をかけ、消えていった。
その後を追うように真理亜も続く。
込み入った話みたいだし、どうしよう……。
それに、友恵さんをこのまま一人、置いていってもいいのかな?
そう思いながらも、深青は友恵が寝ているベッドに近づいた。
そして、彼女が寝息を立てているのを見てから、慌てて隣の部屋へとかけていった。
部屋に入ると、深青も人数のうちに入っていたのか、白いテーブルの上には湯気の昇る温かいコーヒーが用意されていた。
「よかったわ~…。
ちょうど、一服しようと思って、たくさん作っていた分が役に立って」
にこにこと微笑みながら、村田は席に着く。
それを見て、先に座っていた真理亜の隣の席へと深青は腰をかけた。
「さて…。
どこから話そうかしら…」
眉を下げ、机の上で手を組む村田。
この言い方を聞く限りでは、なんとなくよくない話のように深青には聞こえた。
友恵の体調が思わしくない原因はそれほど軽いものではないということが伺い知れた。
それは、真理亜にも同じように聞こえたらしい。