KISS AND SAY GOOD-BYE
社長からは、
『この企画提案書なら、多分大丈夫だとは思うが、確実な物にしたいよな!
だから、確実な物に成るための企画を、何かもう1つ考えて付け足して欲しいんだが遣れるね!?』
と言われて仕舞った。
それも3日以内に…。
悩んで悩んで悩んで……悩んだ挙げ句、辿り着いたのがストリートパフォーマンスだ。
都内には、ストリートパフォーマンスをやっている場所が沢山ある。
それは、駅前だったり公園だったり、河川敷だったり地下鉄の地下通路だったりと様々だ。
事前に活動許可と撮影許可を取って、彼等のパフォーマンスを毎週一人ずつ交代でスポットライトをあてて、人となりを趣味や特技と混ぜ合わせて紹介して行くと言う企画を提案したら、漸く社長からのOKが貰えた。
1クール(約3ヶ月)で終わらしたくない俺は、もう1つ企画を考えていた。
それは、第2の対決だ!
お互い、3ヶ月の間に作詞作曲した物をダンスをしながら歌い、その映像をDVD化して手売りで先に1万枚売った方が勝ちと言うゲームだ。
勿論、その間も新たな歌や踊りも作詞作曲して、その時の練習風景もオンエアに乗せていく。
DVDの手売りで、都内各所に現れたら、そこでもパフォーマンスを披露するのだ。
後は、女子留学生達も参加してもらい、10人の中から誰が一番のベストパフォーマーかを競いあってもらう。
それを毎週のテレゴングによって、週間ランキングを発表して、10週間の累計投票数がトップの子には賞金と賞品も出るし、ソロでのCDデビューが待っているのだ。
この企画に対しても、既に社長には了解を得ているが、ひまわりテレビの安西プロデューサーには、まだ見せるなと言われている。
社長がタイミングを見計らってGO!サインを出すそうである。
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翌日、安西プロデューサーにアポイントを取り、午後2時に会うことになった。
まだ時間も有ることなので、昼食を取るために社員食堂に向かった。
社員食堂に入ると、もう既に第3営業課の人達は来ていた。
『桧山君、遅かったね!?』
「はい安川係長、企画提案書を纏めて、最終チェックをしていました。」
『相変わらず真面目だねぇ。
さっき滝本さんが探していたよ。』
「そうでした。
有り難うございます。」
とお礼を言ってから、河野次長と向かい合ってAランチセットを食べている、美華のところへ近付いて行った。
『リュウ、おつかれ。
これからプレゼン!?』
「まだ時間が有るから、飯食っていこうと思ってな!
Aランチセットかぁ。
俺もそれにすりゃ良かった。」
『リュウは、相変わらずプルコギセットなんだ。
良く飽きないねぇ~♪』
「この社員食堂のフルコギの味は、うちの店のフルコギよりも旨いかもしんないんだ。
どうしてもレシピ知りたくてな!
料理長に聞きに行ったら、このソースの中には18種類の野菜と果物が入っているから、その全てを当てたら、隠し味を教えてやるぞ!なんて言われたからなぁ。
社長に聞いたら、ここの料理長は社員食堂には勿体無いくらいの凄腕シェフだからな!
旨いのは当たり前だ。
料理長が、そんなに簡単にレシピを漏らすわけも無いしな!
まぁ、味ききのそのかけに勝てたら、料理長も教えてやるって言ってんだから、当ててみなよ。
何て言うもんだから、ここんところずっとプルコギセットさ!」
と言いながらも、食べては味を確かめ、野菜と果物を書き出していく。
チャンスは3回って言ってたなぁ…。
段々と意地になってきた桧山隆一であった。