貴方と私の秘密の関係
「俺も」


「そっか…。お仕事、忙しい?」


「…あー…、まぁ、な」


「そっか。ムリしないでね?」


「わかってるっつーの」


そう言うと、ポンポンと私の頭を叩いた。


懐かしい…こうやってされるのが一番好きだったな…。


懐かしくて、また和くんと話せるとは思わなかったから、

嬉しくて、涙が込み上げて来た。


歩きながら、少しずつ話せるようになった私たちは、カフェに入った後は、

もう以前のようになんの躊躇いもなく話せるようになっていた。


目の前に和くんがいる…。


あの優しい、落ち着ける声が聞こえる。

< 292 / 333 >

この作品をシェア

pagetop