眠り王子×無関心姫②【完結】
「このアマ!ふざけてんのかテメェ!」
ふざけてんのはどっちだ。
「…嫌がる女の子襲うほうがふざけてない?」
「うるせぇ!このヤロウ!」
すかっ
男があたしを殴ろうとするけど、そんなのはあたしには当たらない。
「そんな大振りで当たるわけないっしょ〜?」
「……っはあっ!なんでだ!」
だいたい、あたしって普通の女の子じゃないし?
喧嘩なら、負けないけど。
「もう、いい?」
避けるのすら面倒だ。
ゴスッ…
鳩尾に一発。
それだけで、男は倒れ込んで意識を失った。
「…大丈夫?」
座り込んでこの喧嘩(?)を見てた彼女に声をかける。
よく見たら、思ってたより幼い。
「だ、いじょぶ…です。」
放心したようにあたしの顔を見つめて。
「あ、ありがと…う……」
幼いけど、美女なことには変わりない。