青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
相手は憎悪を抱いている輩、手加減という三文字はないだろう。
苦言するヨウは、「忘れるな。ケイ」テメェの身の程を、と自分の手腕のことをしっかり釘刺してくる。
べつに蔑んでいるわけじゃない。
ヨウにはヨウの、俺には俺の得意不得意分野がある。ヨウはそこを弁えて欲しいんだろう。厳しく指摘してくる。
分かってはいるけど悔しさを味わってしまうのは俺の性格上の問題か?
俺は複雑に理解を示した。
軽く判断を渋っているヨウに、「やっぱり盗聴者を探すべきじゃ」桔平さんが横から舎兄に意見する。
確かにチームは動揺するかもしれないが、こうも身動きが取れないのは痛手。リスクも高過ぎる。
仲間に疑心を向けるのは居た堪れないが、此処は一つ災いの目は摘んでおくべきではないか。
二代目舎弟の意見に浅倉さんは首肯しない。
「一々疑いたくねぇや」
傍から聞けば投げやりな物の言い草だけど、彼は言葉を重ねる。
仲間に疑心を向ければ向けるほど結束は崩れ、チームメートは離れていくような気がする。
「なんつーか、あれだな。信じる方が疑うよりも気が楽なんだ。盗聴している輩がいたとしても、おりゃあチームを信じていきたい。ま、輩がいるのはしゃーねぇし、利用するだけ利用するって戦法でいこうや」
おりゃあ、裏切られることに対して傷付いたとしても、仲間を信じていくような戦法でいきたいんだ。
ニッと笑う浅倉さんは、次いで「疑うっつーのはアタマいるしなぁ」俺には不向きだと大袈裟に肩を竦めてみせた。
呆れる涼さんと桔平さんだけど、各々この人らしいと微苦笑を零していた。
蓮さんは、なんだか泣き笑いしている。
なにか思う点があったみたいだ。
「てことで」荒川、どうにかして続行を許可してくれないか、片手を出して頼んでくる浅倉さんの軽いノリにヨウは溜息をついた。