青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
「三人組だったんですけど、二人が一人の不良のことを兄貴みたいな口調で呼んでましたし」
「リーダーっぽい人の一人称がちょっとおかしかったような気も……、怖くて顔はあんまり覚えていませんけど、犯人が貴方じゃないことだけは確かです」
そりゃそうだ、俺はタコ沢と仲良く『うふふダーリン捕まえてごらんなさい、捕まえてやるさハニー』ごっこをしてたんだからな。
えーっと、集まった情報を整理してみる。
不良で舎兄弟っぽかった。リーダーっぽい人の一人称がちょっとおかしい。
うーん、それだけの情報源じゃ犯人が割り出せないな。
不良ならすぐに特定できそうだけど。
思考をグルグル回していると、
「荒川達を呼んでみるか」
もしかしたら面白半分で田山の名前を使ったのかも、前橋がそんなことを口走った。
だ・か・ら!
まだ犯人が明確に決まっても無いのに決め付けるのは如何なものかと思いますよ? 先生!
軽く舌打ちをする俺は、勢いよく席を立って「すみませんでした」深々と頭を下げた。
んでもって、
「以後恐喝なんてしません」
キッパリと言い切って、前橋にこれでいいですか? と愛想笑い。
「俺、べつに犯人でもいいですよ。俺が犯人じゃないと、仲間が疑われるみたいですし。
なら、俺、べつに犯人でもいいです。だからヨウ達を疑うのはやめて下さい。あいつ等、不良で馬鹿だけど、こんな馬鹿なことする連中じゃないですから。
で? 俺はこれから何をすればいいんですか? 反省文でも書きましょうか? 記憶にない犯行ですんで半枚くらいしか書けないでしょーけど」
「た、田山、落ち着け。今、お前、自分が犯人じゃないって言っただろ。あいつ等を呼ぶのも、事情を聴くだけだ」
「俺の事情も聴かず、即謝罪させようとした先生を信用するわけないじゃないですか。一応、俺の名前が証拠として挙がってるなら、それで犯人にすればいいじゃないですか」
俺の名前のせいでヨウ達が巻き込まれるなら、俺一人で十分だ。
この場を終わらせるためにも俺は、犯人でいいの一点張り。