青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―

結局、俺は帰りのSHR中はひたすら遠い窓の向こうを眺めて風と戯れていた。
なんで、ほんと、新学期早々こんなことになっちまうのかなぁ。ガッデムだ畜生。


はぁーあ、溜息ばっか出る。


簡単な帰りのSHRが終わると、生徒達が下校を始める。
教室にいるクラスメートも鞄を持って下校。

ヨウも例外じゃなく、身支度をしてたむろ場に行こうって誘ってくれたんだけど、俺は窓の外を眺めるばかり。動けずじまいだった。

だけど、こうしていてもヨウに八つ当たりしているだけだ。
俺はいつもの調子で「俺も行きたい」、んでもって机に伏し、「けど行けないんだ」とヨウに嘆いた。

「俺はな…、今から前橋とラブラブのランデブーをしなきゃなんねぇんだ。地獄のランデブー、嗚呼、胃が重い」

「それ、蹴られねぇのか?」

「できたら嘆いてねぇって。だからごめんけど、先に行っててくんね? 後でちゃんと行くからさ。んでもって後で、俺の不幸を聞いてくれ」

ちゃんと事情は説明するから、その意味合いを含む俺の言葉にヨウは間を置いて頷いてくれる。
ちょっと安心したような表情を浮かべた。


「おう分かった。ケイ、待ってるからな」


二つの意味で俺に待ってる、と言葉を掛けてくれる優しい不良に、「おう」俺は目尻を下げた。

更に利二が俺の背中を叩いて、「今日は残念ながらバイトだ」だからメールしろ、心配性のジミニャーノからもお言葉を頂戴した。
 

友達の気遣いに、ささくれ立っている気持ちがちょっと落ち着く。


うん、やっぱいいよな。こういう風に優しくされるって。

心配を掛けたことには申し訳なく思うけど、でも嬉しかった、二人の気持ち。

友情に乾杯なんだぜ!
ちなみに光喜と透からも、「どんまい」って慰めを貰った。

うん、どんまいじゃなくって別の言葉で励まして欲しかったな! 嬉しかったけどさ。


ちょっとだけ表情を柔和にさせることに成功した俺だけど、教室に誰もいなくなると、あ、ちげぇ…担任と俺だけになると、それも果敢なく消えちまった。
 
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