青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―


か、貸しって言われてもな。
 
あいつに貸しを作ったって事実が悍ましいというか、恐ろしいというか、恐れ多いというか!


……まさか日賀野、これを言うために俺と肩を並べて歩いていたのか?


だったら気色悪いんだけど!

あいつと友情を育む俺とかカオス!

わ、悪いことじゃないとは思うんだけど、いやまさかな。


あいつ、まさか仲間が世話になったし、自分がその借りを返すなんて言うんじゃ。


うっわぁああああ、そうだとしたら明日は雨だぞ大雨だぞ!
 

「い、いじめっ子だしな」


ナイナイ、絶対ない、俺はかぶりを振って帰路を歩く。

なんかすっげぇ寒気がする。


いやまじ、日賀野からの貸し発言は爆弾よりもダイナマイトよりも威力あるって…ん、あれ、俺、なーんか大事なことを忘れている気がするんだけど、はてなんだろう?
 

首を傾げながら、俺はチャリに跨って帰路を走った。


十分くらいチャリを漕いで無事に我が家に着いた俺は、さっさと車庫の隅にチャリを置いて溜息。

やれやれ今日は濃い一日だったな。

早く風呂に入って寝ちまいたいかも。


健太があんな風に電話を掛けてくるんだ。

そりゃあ、全神経をすり減らしちまうってもんだろ。


夕飯も入らないくらい疲れたかも。

俺は引き戸を引いて、「ただいま」と挨拶。

脱ぎ捨てたローファーを揃える。

その際、他のローファー二足も揃えた。


んでもって、居間を通り過ぎ自室へ。背後から母さんが、もう夕飯だからと声を掛けられ返事。

静馬くん達も呼んで来てと言われ二度返事。


あーあ、俺、夕飯入らないくらい眠いかも。

欠伸を噛み締めながら俺は襖を開けた。
 

自室にはシズと、泊まりに来たであろうヨウが勝手に人の漫画を読んでいる。


驚くことじゃない。

ヨウが我が家に邪魔していることは日常茶飯事だ。


お帰りと言われたからただいまと返事。

机上に通学鞄を置いて疲れたと俺は、制服のネクタイを緩め始める。
 

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