If〜桜龍の彼等〜【完】
「そうだね。ジン送って?」

「あぁ。柊、櫻井送ってくるから」

先生の言葉で私の傍に来たタクト

「ルナ…本当にごめんな…」

「ううん…大丈夫…」

本当は大丈夫なんかじゃないのに…

またいい子のフリをしちゃった…

「帰るのか?」

「うん。何だか疲れちゃったから…」

「そうか…。

ルナ…」

タクトの手が私を触れようとする

「ごめんっ…もう行くね」

拒絶してしまった…

「あぁ…」

手を引っ込めたタクトは悲しそうな顔をしていた

だけど…

今だけは…タクトの手が嫌なの

ナツを触れた手で触られたくなかったの…

ナツとキスした事をなかった事には出来ないから

好きなのに…

大好きなのに……

今はタクトの全てが私を苦しめる…


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