If〜桜龍の彼等〜【完】
「言ってくれなきゃわかんねぇよ」

「言わなきゃ何も伝わらないってわかってるよ。

不満や不安ばかりで、それを自分でどうにかしようとはしなかった。

ただ気付いてほしいってそればかり。

だけど、それじゃダメだって。素直にならなきゃってそう思った。

だからあの日、2人で花火を見たいって誘ったの。

凄く不安だったけど、タクトが頷いてくれて本当に嬉しかった」

「………。」


「だから、ちゃんと好きだって言おうと思った。

私にはタクトしかいないから。

不安なんだよって伝えたかった」

「ルナ…」

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