俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
5回目のコールでようやく出た加奈子。


《もしも~しヒロキ?おつ☆》


電話越しの明るい加奈子の声。


「おつ!ってかプレゼントってなんだよ?!」


《え?それは秘密だよ~帰ってから見て?》


加奈子の声はいつもより高くて楽しそうだ。


「超気になるし!ってか俺そんなん聞いてたら俺だってなんかしたのに」


《ふふ♪いいのいいの。頑張ってるヒロキにご褒美あげたかっただけだから》


「まじかぁ…すっげ~嬉しい。サンキュー!けどやっぱちょっと悔しい」


《あは、なにそれ~?》


「俺もなんかすれば良かった」


《え~気にしないでよ》


「ってか明日は俺からめっちゃお礼すっから」


今日は1日予備校だったけど


明日だけは午前中、加奈子に会うと決めていた。


X'masだし。


せめて半日ぐらいは加奈子に逢いたい。


《期待してるね》


「おう。んじゃ今からチャリだから帰ったらまた電話するわ」


《は―い☆》



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