俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
「ん、わかった」



俺はそう答えると静かに親父の寝室を後にした。


だけど…

騒ぐなってのは無理な話しで。


俺が自分の部屋に戻ると


さっきまで私服だった加奈子がサンタクロースの格好をしていた。


しかも机の上には生クリームのケーキまで置いてある。


「はぁ?どうしたのそれ」


俺は思わず笑いながら加奈子を見た。


「ロフトで買ったの。クリスマスっぽいでしょ」


赤いサンタクロースの加奈子は笑いながら俺に近付く。


「ヒロキはトナカイね」


そう言って背伸びしながらトナカイの耳を俺の頭につける加奈子。


「あはは、ヒロキ可愛い」


笑う加奈子にテンションが上がる。


「すげ~クリスマスっぽいね」


こんな状況で騒ぐなってほうが無理でしょ。


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