ONLOOKER Ⅱ
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「……サトちゃんと夏生先輩の姿が見当たりません」
結局、三年生二人、准乃介に「姉弟ってかんじだね」と言われた直姫と恋宵、そして聖と真琴でペアを組んで、極力目立たないよう行動することとなった。
じゃんけんで決める決めないで揉めていた時にちょうど、観覧車から夏生と里吉が降りてくるのが見えたのだ。
慌てて隠れた六人に、里吉はちらりと視線を寄越した。
すぐに目を逸らしたので、夏生に気づかれることもなかっただろう。
もし彼が直姫たちの存在に気づけば、すぐさま近寄ってきて、里吉を押し付けて帰りたがるに違いない。
そんなことになっては、あんな計画まで立てて連れ出した意味がなくなってしまう。
そのため、彼らは人目や盗撮写真云々よりもまず、夏生に気付かれないことを優先させたのだ。
歩き回るのは億劫なので、二人は展望台に上がって夏生と里吉を探すことにした。
直姫はあんなに「夜中まで映画を見ていた」を常套句にしているのに、視力はとても良い。
一度は二人を発見したのだが、窓の外と園内地図を交互に見比べていた直姫が、そんな声を上げた。
「マジかにゃ」
「マジです」
「えぇ? さっきまでキャンディーの屋台の辺りにいたじゃにゃい」
「見失っちゃいましたね」
肩を竦めると、恋宵は困ったように小首を傾げる。