ONLOOKER Ⅱ
「あーあ、直ちゃんの愛想のなさにももう慣れてきたぬ」
「自分こそ、先輩の変な喋り方にも慣れてきました」
「変ってなんにょろ、変って」
「先輩、これ」
直姫は恋宵の声には答えずに、園内地図をベンチに広げた。
六つ折りになって手のひら程度の大きさになるもので、それほど広くない俯瞰図が、カラフルに描かれている。
現在地は、その右端に位置する展望台だ。
「今ここ」
「はいな」
「屋内アトラクションが、えっと……三つ?」
「四つあるにょろ。プラネタリウム」
「ああ……たぶん、どれかに入ったんだと思うんですけど」
「ほうほう」
恋宵は、そう声を出しながら、うんうんと頷く。
直姫がちらりと顔を上げると、舌を出した彼女と目が合った。
上唇の真ん中に、ソフトクリームが少しついている。
「ついさっきまでここにいたんで……このあたりはなさそうですね。こっちからじゃ十分くらいはかかりますし」
地図に視線を戻して、そう言いながらプラネタリウムとマジックミュージアムを指差す。
それらと、展望台のすぐ下に見えるキャンディーの屋台とは、園の中心にある観覧車を挟んで、反対側にあるのだ。