悪魔なキミと愛契約【番外編】
今まで耳元で鳴いていた風が急に静かになり。
私の髪は穏やかに靡いていた。
フワフワと体の浮く感覚。
恐る恐る目を開けてみると、目の前にはどこまでも続く青空が広がっていた。
「頼むから、もう手を緩めてくれないか」
「――へ?」
かなり近くで聞こえた課長の声に、ポカンとしながら顔を上げた。
「えぇぇぇぇぇっ!?」
また、ギュッとしがみつく。
「だから、手を緩めろと言っているだろう。
飛び辛い」
か、課長の背中に黒い羽がっ!?
まるで、コウモリのような大きな羽。
「か、課長っ!!
えっ!? 課長に羽が…えっ!?
空を……えっ!?」
混乱する頭。
ジタバタ課長の腕の中で暴れ、おろしてーっ!! と、思い切り叫んだ。
「黙れ。
結界を張ってる意味がなくなるだろう」
け、結界っ!?