悪魔なキミと愛契約【番外編】
走って課長の傍へ。
そして、課長の指差す先を見下ろした。
「……え、白い塊って、課長……。
それ、おにぎりじゃないですか」
私が頬を引き攣らせながら言うと。
「……おにぎり?
なんだ、それは」
課長は、おにぎりをお箸で突きながら片方の眉を上げた。
え……?
どう見ても、普通におにぎりでしょ。
お弁当って言ったら、おにぎりでしょ。
「まさかと思いますが……。
課長は、その、おにぎり、ご存知ないんですか?」
恐る恐る聞いてみる。
すると。
「知らん」
即答。
「……え、待って。
本気で言ってます?それ」
「こん貧相な食い物、この俺が知ると思うか?」
ひ、貧相っ!?
課長ってば、おにぎりも見たことがないくらいお金持ちなの!?
「俺の育ったところには、こんな食い物は存在しなかった」