悪魔なキミと愛契約【番外編】
流れてきた雲に太陽が一瞬だけ隠れた。
陰ができて、またすぐに明るくなる。
課長の表情も、空と同じように、曇っていた表情が瞬く間に柔らかくなった。
「まったく。
おまえはいいよ、気楽で」
いつものような、呆れた言葉。
でもなんだか、暖かさを感じた。
「反抗なんて、考えた事もなかったよ。
んー、そうだなぁ。
反抗、なぁ――」
顎に手をあて、考え込む課長。
難しく眉間にシワを寄せ
そして、フっと、笑みをこぼした。
「悪くないな」
ドクン――っ!!!!
間近で見た課長の微笑みに、心臓をぶち抜かれた。
あまりの速さに
痛くて痛くて痛くて。
右手で心臓を押さえて、勢いよくベンチから立ち上がる。
「……っ!?」
驚いた課長は、目を丸めて私を見上げ。
「………っ!!!!」
心臓の痛さに堪えられなくなった私は、屋上のドアへ向かって駆け出した。