手の届かない君へ〜レジスタンス瞑Side〜
何で俺、追いかけてるんだ?
あんなのレオに任せておけばいい。
でも、そうしないのはレオを止める為か。
いや、違う。
薄々俺自身気付いてる。
少なからずあの女が気になってる事くらい。
「このクソアマ共!!」
中庭まで引きずって来た女共は、レオの声に反応したものの人数がいるせいか微動だにしない。
俺の存在にも気付いていないらしい。
「何?このチビ」
「ここは小学校じゃないっての」
口々に言う女共は、確実にレオの怒りのボルテージを上げている。
コイツがキレたら手に負えない。
そもそも近づきたくもない。
いつ火の粉がこっちにくるか分かったもんじゃない。
そう思った俺は、レオが奴らの目を惹き付けてるうちに、あの女を担いでその場を離れた。