恋蛍~クリアブルーの風に吹かれて~
「制服ね。1週間くらいで仕上がるからね。宅配便で送るからね」


「はい」


「やさ、住所やここで間違いないかね。与那星島……」


と、仕立て屋の店員のおばさんがあたしに紙を見せながら住所を読み上げる。


「あ、はい。じゃあ、よろしくお願いします」


「いー(はい)」


寸法合わせを終えて待合室へ行き、


「……あれっ」


自販機前のソファーで待っているはずの彼の姿が無くてキョロキョロしていると、


「彼氏や、さっき外に出て行ったやしが」


と店員さんがにやにやしながら外を指さした。


「ちが……違います。友達ですから」


「照れんでもゆたさんぬんかい」


「本当に友達なんで! あの……おじゃましました」


違う違う、とオーバージェスチャーをして急いで店を飛び出した。


すると、じりじりの炎天下で歩道の縁石に腰掛け、悠真がぼんやりと青空を見上げていた。


「悠真」


あたしの声に振り向き「よう」と微笑んだ悠真が、


「終わったんかね。意外と早かったね」


と立ち上がった。


「うん。いつからここに居たの?」


きつい陽射しがズキズキするくらい肌に突き刺さる。


「さあ……どうやんやー。15分くらいかねぇ」


携帯で時間を見ながら悠真は涼しげに笑っているけど。


「15分も? ばかじゃないの? 大丈夫?」


「大丈夫って、何がかね」


「何がって……どうすんの。熱中症とかになったら」


くらくら眩暈を起こしそうなくらい、きつい陽射しとこの暑さなのに。

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