恋蛍~クリアブルーの風に吹かれて~
「中で待っててくれたら良かったのに!」


「いーやぁ。空がさ。やけに綺麗やたんからさ」


確かに。


抜けるような青空だけど。


気持ち、分からないわけじゃないけど。


「でもっ」


ちょっとごめんね、と手を伸ばし悠真の腕に触れた瞬間、たまらず「ぎゃっ」と声を上げてしまった。


「あっつぅー!」


「何か!」


あたしの声に驚いてぎょっと目を見開いた悠真が一歩後ずさる。


「やばいって! やけど!」


後ずさった悠真の腕を捕まえてたぐり寄せる。


「超熱いよ! 冷やした方がいいよ!」


「はあー? 何さ、こんくらい。なんくるないー」


悠真はカラカラと笑って、


「わんや、島育ちやっさーから、なんくるないさ。大丈夫だしよ」


「でも、ほら、熱射病とか――」


「なんくるないー」


「……ひゃ」


あたしの髪を梳くようにくしゃくしゃに撫でて、


「アバサーが人の心配しはる。明日や雪が降るかもしれねーらん」


とぶっきらぼうに言った。


「やしが、喉かわいたね。どうだね。一杯、付き合わんかね、陽妃」


「……へ」


一杯、付き合う、って……。


「まさか、お酒飲む気?」


無理無理、とオーバージェスチャーをすると、


「あほか! 未成年やぁ、酒や飲まれねーらんか」


今度はあたしの頭をポーンと弾いてげらげら笑った。


「ジェラートは好きかね? 食べに行かねーらんか」


「食べる!」


食い気味に答えると、悠真は可笑しそうにクククと肩を上下させながら笑って、向こうを指さした。


「こっちやさ。行こうかね」
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