恋蛍~クリアブルーの風に吹かれて~
「うん。うまい。でも、キャラメル味も捨てがたかったかな……」


あたしと、ひかり。


キツそうに見られるあたしと、ふんわりやわらかな印象のひかり。


あたしと、ひかり。


何から何まで、好みがかぶっていた。


外見も性格も、まるで正反対のふたりだったのに。


「キャラメルね。うまいよね。甘くてさ」


と、悠真がグレープフルーツのジェラートを突きながら頷く。


「うん。あたし、キャラメル味がいちばん好きなんだよね。アイスとかお菓子とか。コーヒーはキャラメルマキアートとかね」


……ひかりも。


「何か。やさ、キャラメル味にすれば良かったさ」


「そうだよね」


――ねえ、陽妃、何味にする?


――ひかりは?


キャラメル。


――また? 陽妃っていつもキャラメル味だよね


――ひかりもそうじゃん。結局キャラメル味じゃん


なんて、いつも笑って、いつもキャラメル味で。


文房具も、服の趣味も。


なんか、同じで。


全部。


同じで。


超、仲良しで。


けど、まさか。


同じ人を好きになるなんて。


……さすがにそれは思ってもみなかったな。


「今度はキャラメル味にしようかな」


「そうするといいさ」


でも、あたしたちが好きになった彼は。


大我は甘い物が苦手な人で。


悠真みたいに甘い物なんて食べなかった。


――よくんなもん食えるね、お前ら。鳥肌立つって


いつも、そんなこと言われていたっけな。
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