泣き顔にサヨナラのキス
    

「弓枝ちゃんって、孝太の事も気に入ってるみたいだね」

「どうかな?弓枝ちゃんは、独身の年下男子なら誰でもいいみたいだよ」

「へぇ、そうなんだ」


取り留めない会話をして、時間がゆっくりと流れていく。


こうやって、過ごしていくんだろうなと、なんとなく想った。


そっか。あたしと孝太は時間が流れるスピードが違うのかもしれない。


いつか、同じになったら。その時は、はっきりするのかな。


二人の将来のこと。


望む方向が同じでありますようにと、今は願うしかないのかもしれない。



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