イジワル王太子と政略結婚!?
“人間ノ…匂イダァ…”


唸り声は、やがて言葉となって地響きのように身体中に伝わってくる。



“オ前タチ…ココヘ何シニ来タ…?”


突然気味の悪い、生ぬるい風が吹き始めた。


ランタンの灯りも風に吹き消されてしまって、もう役に立たない。



『…どこにいる…!?』


シーナは私を守りながら、目を凝らして暗闇を見つめる。



“オレノ邪魔ヲスル者…許サナイ…!”


声が一際大きくなって響き渡る。


すると、ゴォーッという音と共に黒い影が私たちに襲い掛かってきた。

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