イジワル王太子と政略結婚!?
『──危ない!!』

「きゃ…っ!!」



私たちは身をかがめて、間一髪で黒い影から逃れた。


『大丈夫か!?』

「うん…っ」

『あれが…魔物…!?』


一瞬だったけど、黒い影は大きな手のように見えた。



「シーナ…何を…!?」


シーナは再び私の前に立って、影を睨み付ける。


『お前が奪った人達を返せ…!』


得体の知れない影に向かって叫ぶと、気味悪い笑い声が響いてくる。



“クク…愚カナ人間メ…”


私の心臓は、破裂しそうなくらい高鳴っている。

これから何が起こるのか、まったく予想がつかない。

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