イジワル王太子と政略結婚!?
笑って話しながらシスルの背中を叩いて、晩餐会の会場へ向かうお父様。


そんな二人がなんだかおかしくて、後ろ姿を見ながら私たちは思わず笑ってしまった。



『俺たちが迷い込んだのは神秘の森だったってことか』

『そうね…。でも私には…お母様の想像の中の森のようにも思える』


そう考えれば、翡翠に重要な役割があったことにも納得できるし…


話を聞いてたから、私もあの森を初めて見たような気がしなかったのかもしれない。



どこからが現実で、どこからが幻想なのかわからないけど……

やっぱりお母様が私たちをあの場所へ連れていったに違いない。


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