イジワル王太子と政略結婚!?
シーナは言ってた。


『あいつがいなかったら結婚もできないし、将来国王にもなれない。全部俺のためだ』

って。



それって、シーナが王様になる為だけに私が必要ってことでしょう?


結婚もその一つの手段にすぎなくて、私のことを好きな気持ちはどこにもないのよ──




だから私もこの結婚は国の為なんだって、割り切って考えてたはずだった。


シーナのことを好きなままじゃ、この先辛い想いをするのは目に見えてるから。


この想いは自分の胸の奥にしまって、もう二度と引っ張り出さないようにしようと決めたの。


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