あの花畑の天使
鼻髭先生は、一度深呼吸をして答えた・・

「実は・・君に渡す物があるんだ・・ちょっと待って下さい・・」

あの鼻髭先生だと思い出した僕は驚いていた・・・。

鼻髭先生は鞄からノートと本を取り出し・・

「これはね・・りんごちゃんから渡されたんだよ・・・あの時ね・・」

それは、りんごが書いた日記と

僕がりんごに贈った絵本だった・・。

鼻髭先生が申し訳なさそうに・・

「本当にすいません・・・この日記は君に渡すはずでしたが、あの時・・とても忙しくて・・・忘れてしまい・・・本当に申し訳ありません・・」

と、鼻髭先生は深くお辞儀をした・・。

僕は「先生・・頭を上げて下さい・・あの時は本当にお世話になり・・有難うございました・・」

鼻髭先生は、僕にもう一度お辞儀をし・・

心の方を見て・・又、深くお辞儀をした・・。

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