先生と生徒


「和也?」


ボヤける視界がハッキリした頃。


「…うん。和也」


「分かってるしっ」


「マキが聞いたんじゃん」


そっとベッドに腰をかけ、私の頭を撫でる。


「まだちょっと髪濡れてるじゃん」


「…そういう和也こそ頭濡れてるよ?」


「だって風呂上がりだし」


「そうなの?風邪引かない?」


和也も私の横に寝転ぶ。


「んー、そんなヤワじゃないから大丈夫!」


「そう?」


ゆったりとした空気が流れる中、思い出したのは華の"脱、処女"の言葉だった。


「何で頬赤いの?」

< 120 / 303 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop