先生と生徒
「あれ…酒井に稲原!」
並ぶのを止めようとした親子が振り返った時。
目の前に現れた、先程、子どもと言い争ってた父親が…
「内藤、先生…」
…内藤先生だった。
「先生、どうしたの?」
「え、家族サービス?」
「に、しては奥さんいないね?」
「稲原、そこは突っ込むなよ…」
先生は苦笑して、和也を叩いた。
そうしたら服をチョンチョンと捕まれた。
「?」
下を向くと、先生の子ども。
「抱っこ、してー?」
先生の息子とあって、笑顔がとても可愛い。
「ん、いいよ♪」
「あ、酒井…止めとけ!」
なんて先生の言葉を聞く前に私は先生の子どもを抱き上げた。
「え?何でですか?」