先生と生徒


「今朝、幸せだって言ったな?」



「はい」


「それは、何でだ?」



「いつもと違う朝を迎えることが出来ました…

それが、すごく心地よかった」


「ん、酒井はしっかり甘えてんじゃないか」


「?」


「甘えてるって言い方を直すと、誰かを信頼する、ってことだ。

幸せだと感じることは1人じゃできないだろ?誰かがいて、成り立つものが幸せってもんだ」


「なんか話反れてません?」



「そんな事は気にすんな!」

図星をつかれたように笑う先生を見て、自然と頬が緩んでいた。

さっきまでの硬直した頬は、先生の温かなものにより、冷やされたようだった。


「やっと、笑ったな」


先生のこの一言で、緩まった頬は更に緩まった。

< 222 / 303 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop