先生と生徒


徐々に見えて来た周りの景色。

…私の家だ…。


微かに頬に涙が伝う。


そして感じる温もり。

……温もり?


強めていた手を離すと、笑顔の先生の顔。


「やっと、起きたか?このバカ娘!」

と、顔を見合わせる。


私の頬に伝っていた涙の跡を見て、先生は言った。


「夢にでもうなされたのか?」


「いえ…すいませんでした、いきなり抱きついたりして…」


そうだよね。よくよく考えると、先生と夢の中のお父さんと比べて抱きついたんだ。


「ちょっとビックリしたけどな、それで安心したようならいいんだ」


と、頭に手を添えて撫でてくれた先生はやはり父のよう。



「わ、ごめんごめん!大丈夫か?」
< 244 / 303 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop