先生と生徒

「酒井!今日は放課後、いいからな」

授業終わりに担任に呼び止められ、言われた。

喜んだのもつかの間。

「本当ですか?」


「あぁ。

入江先生が用があるんだと。酒井を呼んでた」


「入江、先生?」


「あぁ。

酒井、何かしたのか?」


「何もして、ないです」


「ま、とりあえず放課後は職員室にな」


私の頭に日誌をポンと叩き、教室を去った担任の後ろ姿を眺めていた。


入江先生…に呼ばれるようなことしたっけ?

あっけらかんと見ていたら、華が呆れたように声を出した。


「マキ、結局放課後無理じゃんっ!」



「ごめんって!

済んだらすぐに行くから。どこで話すんだっけ?」


「駅前のファミレス!さっき話してたじゃん!

あんまり遅かったら勝手に話してるからねー!」


"旅行の計画っ"と付けたし、席に戻って行った。

< 98 / 303 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop