先生と生徒
「何か、用でしょうか」
放課後。
和也と華、それから良くんの背中を見送りながら来た職員室。
出来れば早くファミレスに向かいたい。
そんな淡い期待を胸に、ハゲこと入江先生の前にいる。
私の中ではハゲだけどちょっといい先生、入江先生となっている。
「や、何もないけどな?」
入江先生の言葉を聞いて肩がガクッと下がったのが分かった。
「あ、そうですか…じゃあ帰ってもいいですか?」
「まぁまぁ待て。
この話に答えてから帰るなら帰れ」
「はぁ…」
"んじゃここ座れ"そう言われて用意されたパイプ椅子に腰かける。
職員室、と言っても今は放課後。
それぞれの先生はクラブに行き、職員室はガラリとしている。
「どうだ、酒井。
悩みは消えたか?」