無邪気な欲望



ふざけた発言の連続に我慢も限界を超え、ついにキレて怒鳴りつけてしまった。



「あ~ごめんごめん。そう怒んなって」



さすがに悪いと思ったのか、はたまたこれ以上怒らせると面倒だと踏んだのか。


一応、謝罪を口にして、話の先を促す。



「――で? マジで一体、何してたの?」



意外にも真剣に問いかけられたので、気を取り直して正直に答える事にした。



「わ、私は昼休みにここに来てて……」



「うんうん」



「それで……」



「それで?」



「そのまま……」



「そのまま?」



「……………………寝ちゃったんです」



「――――は?」
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