恋
誕生日
自分の誕生日当日…
朝からハチの自転車が動く音がした。
いつもなら一番に祝ってくれるのに…
もうその相手さえ違うんだ。
「はぁー。」
私はため息をつきながら自分の部屋からリビングへ降りた。
机にはお母さんからの置手紙。
『今日は出張だから祝ってあげれねくてごめんね。
今度時間ができたらどこか連れていってあげるから。
お金置いておくから、好きなもの買いなさい』
毎年の事とはいえ、今年は寂しい…。
「いっつもならこのお金でハチと遊ぶのに…。」
手紙の横に置いてあるお金を手に取り出てくるのはため息ばかり。
「どうしよ…。」
お金を見つめて考えるのはやっぱりハチのことばかり…。
彼女ができたと聞いてからどうしても頭から離れてはくれない