カズはものすごく喜んでくれた。

「必ず…俺しか考えられようにしたるから!」

その言葉の裏には常にハチがいた。


”ハチのようにはしない”

カズはそう言いたかったんだと思う…

なんとなく分かっていた
けど、私は”うん”としか答えれなかった

カタチがどうであれ、確かにそうしてくれるなら…
他に何もいらないから…


カズは少し私の部屋で喋って10時前に一緒に家を出た。


一緒に歩く道…
いっつも一人で、隣に誰かを追い求めていた…

けど、今はカズがいる

私はカズの腕を抱き寄せた
「どうしたん?」

いきなりの行動に驚いたのか、少し裏返りそうな声になってる


「ハハハ…ううん!なんでもないよ?
ただ、こーしたいなって思っただけ!ダメだった?」

身長の高いカズを見上げると、カズは片方の手を私の頭に乗せた

「まーさか!嬉しいわ~。」

そしていつものようにニコっと微笑んだ

「ありがとう」

そしてお互いの学校へと歩きだした。

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