白緑蝶"Ice green butterfly
「そうだったんだぁ?」

私は、姉の言葉に相槌を
打ちながら、マンションの
ずっとずっと上の方を
見つめる。

上階、遥か彼方を見つめる。

「さあ、帰りましょう」

「お姉ちゃん、はい、これ
 
 鍵谷さんから頂いたの
 飲んでくれって・・・」

車内、運転席に座る姉に
私は缶珈琲を渡した。

「わあ、本当
 喉、渇いてたんだ
 
 うわぁ、冷えてるう

 ・・・それで、彼は
 いつ戻ったの?」

私は、少し考える。

見つめる、缶珈琲。
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